京大理で学ぼ。増補版
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理学部の就職状況について大学院進学の勧め京都大学理学部卒業生の進路京都大学理学部の卒業生は、大学院修士課程に進学する人が約8割です。もちろん、企業に就職する人もいます。大学院修士課程の修了後は、大学院博士後期課程に進学する人が約4割強、企業に就職する人が約5割弱となっています。大学院博士後期課程の修了後は、大学・公的研究機関に就職し、研究者になる人が多いです。最近は、博士号を有している人材を求める企業も増えており、大学院博士後期課程修了後は民間企業への就職も増えています。将来、大学で研究・教育活動がしたい、企業で新規技術を開拓したい、と      考えている人は是非大学院への進学を考えてください。大学院は研究を行う上で必要な様々な基礎を学ぶところです。高等学校・大学の学部までは、すでに答えのあることや、人類がよく知っていることを学びます。しかし、大学院においては、人類の誰もが知らない未知のことに挑みます。大学院は、2年間の修士課程と3年間の博士後期課程から構成されています。それぞれ、修士論文、博士論文を提出し、合格することにより、修士号、博士号が取得できます。修士課程では、理学に関する高度な専門知識を習得し、世界水準の理学研究を理解するとともに、具体的な科学・技術的課題について研究を行います。これにより、研究の方法を実践的に身に付けるとともに、様々な問題に対して理学の知識を用いた解決策を提示できるようになります。また、博士後期課程では、研究を実行する能力に加えて、新しい研究課題を自ら設定する能力を身に付けます。これにより、自由な発想力を発揮して新しい概念を創造し、新たな知的価値を創出することができるようになります。さらに、科学・技術および広汎な社会的課題について理学の知識を総合して複数の解決策を提示でき、人類が現在直面している課題や将来直面する可能性のある課題についても、それを把握・予測し、広く深い科学的根拠に基づいて、柔軟かつ的確に対応できる高度な解決力を有するようになります。修士課程、博士後期課程の学費は1年間で53万5800円です。博士号取得のためにはこれが5年間必要となりますが、博士後期課程の学生を対象とした国によるサポート(科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業)が開始されました。これに採択されると、1年間で180万円が支給されます。京都大学大学院理学研究科では、この国の事業に加え独自のサポートを行なっており、ほとんど全ての博士後期課程の学生が何らかのサポートを受けることができるようになっています。(令和5年)※進学かつ就職したものを含むその他 12.9%■ 情報処理・通信技術者…4.7%■ 教員(大学)…3.5%■ その他専門的・技術的職業従事者…2.4%■ 製造技術者(開発)(化学)…1.2%■ 製造技術者(開発)(機械)…1.2%■ 教員(高等学校)…1.2%■ サービス職従事者…1.2%その他 5.7%その他 6.7%就職13.4%卒業者数299名修了者数252名研究者71.8%進学(大学院等)80.9%就職50.0%進学(大学院等)43.3%2023年度の進路状況22就職した85名のデータ博士後期課程学部修士課程

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